この記事で解決できるお悩み
- 個人で開業をしている訪問美容師はインボイスに登録するべきか
- インボイスに登録するとどうなるのか
以上の悩みを解決できる記事です
2023年10月1日より始まったインボイス制度。
個人で開業をしている訪問美容師にはどのような影響があるのかをわかりやすく解説します。
これは僕だけかもしれませんが、美容師は技術向上のための勉強は苦にならず、夜遅くまで練習や勉強に励むことはできますが、美容以外の分野に向き合うことは背を向けてしまいがちです。
しかしインボイス制度は個人事業主にとっては生活にかなり関わってくる制度なので、制度の仕組みなどを細部まで調べた方がいいと僕は思います。
ネットや本を調べたらもっと詳しく書いてある記事はたくさんあります。
しかし、最初からハードルが高すぎて美容師の僕には調べても拒絶反応が出るのみでした…
でもわかるようになるまで勉強をしてから、この記事を書いていますから安心してください。
インボイス制度の入門編だと思って読んでもらって、少しでも理解できた人は税理士などが書いている難しい記事を読んでも拒絶反応は出ないはず。
この記事をきっかけに最終的にインボイスに登録するか否かの判断材料として参考にしてください。
1.インボイス制度とはどのようなもの?
インボイスとは日本語訳で「請求書」という意味。
つまり「国が定めた請求書の内容を書いて、お金のやりとりをしてくださいね」という制度のこと。
国が書いてくださいねという内容は以下のようなもの。
- 請求書を発行する人の名前、名称、登録番号を書いてください
- お金のやりとりが発生した年月日を書いてください
- どんなサービスの提供をしましたか?
- 税抜価格、税込価格を書いてください
- 消費税額を書いてください
- サービスの提供先はどこですか?
この請求書を使ってやりとりをすると…
「消費税額を書いてください=国に消費税を納めてください」
といった解釈ができますね。
つまりインボイス制度というものは「ちゃんと消費税を国に納めてください・納めることで税額控除が受けられますよ」という制度。
まぁ悪く言えば、「いままで目をつぶっていたがこれからは逃がさん、払いなさい!」ですかね…
2.訪問美容師がインボイスに登録しなかったら考えられること
インボイスに登録をしないことは悪いことではありません。
だって人間誰でも損はしたくないですから。
しかし自分が損をしなくても、残念ながらどちらか一方が登録しないとこの制度は誰かしらが損をするんですよね…。
ちなみに消費税の使い道ですが、年金・医療・介護・少子化対策の費用に充てられると財務省HPに書いてあります。
これらを踏まえたうえでこれからの項目を見ると自分は登録するか否かを真剣に考えられるのではないでしょうか。
「施設」対「訪問美容師」
訪問美容って施設に行ってカットすることもあるじゃないですか。
そうすると「施設」対「自分」間の金銭のやりとりがほとんどだと思います。
インボイスを登録していない相手とのやり取りは登録している側が税額控除ができる額が少なくなり、2029年10月からは登録をしていない人とのやりとりは税額控除ができなくなります。
つまり、登録していない事業者とのやり取りは自分にとって「損」になっていくということ。
施設は運営継続のために不利益になることは避けたいと思うので、インボイスを登録している訪問美容事業者に契約変更するということも考えられるのです。
「在宅のお客様」対「訪問美容師」
この場合はなんの問題もないのですが、これだけインボイスのことで騒がれていると「あなたは登録しているの?」みたいなこと聞かれることもあるでしょうね。
法律的には
免税事業者(年収1,000万円以下)は「益税」といって消費税を自分の利益にしてもいいよっていう特例があって認められている
のですが、こころない人からは「税金泥棒」とか悪態ついてくるお客様もいるかもしれません。
嘘をついても領収書に登録番号が書けないからバレちゃうんですよね…この制度を知っている人にとってはさらに自分のだいたいの年収も。
適当に番号書いてごまかしても国税庁のHPで調べられるのですぐにバレる。
さらに法令違反で
1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
で罰せられます。
3.2023年以降のインボイスの登録のやり方は?
インボイスに登録し課税事業者になると確定申告で消費税額を申告し、国に納める義務が発生します。
つまり、消費税分自分の年収は下がるんです。
しかし会社員の給与は消費税は発生していないので、会社員時代に戻ったという考え方もひとつの方法かなと思います。
でも自分自身でしっかりと考えてから決めた方がいいですよ。
だってあなたの人生です。自分の決定を尊重した方がいいですから。
話はインボイスの登録の方法に移ります。
インボイスを登録するには「税務署に行って直接申請する」「e-Taxで申請する方法」があり、申請を提出する日から15日以降の日を登録希望日として申請します。
個人的には税務署へ行って直接申請のほうがいいのではないかと。
わからないことは職員に聞けますし、なによりe-Taxはわかりづらい…
4.個人的には訪問美容師はインボイスに登録した方がいいと思う
訪問美容師という仕事を今後も続けていくのであればインボイスに登録をした方がいいと僕は思います。
関わる施設には迷惑をかけたくないし消費税の使い道も知ると、登録以外の方法はないなと思ったからです。
訪問美容って福祉のイメージが強いのに、消費税を納めないことはなんか訪問美容師として反しているような気がするんですよね。
これはあくまでも僕の勝手な考え方ですから、訪問美容師で登録に悩んでいる方は「いち訪問美容師」の考え方と思ってくれればいいです。
最終的に決定するのは自分の意思を尊重しましょうね。