「いつもセルフカラーをしていたけれど、妊娠中でも大丈夫なのかな…?」
この記事はそのような方に向けて書いています。
僕は訪問美容師をしていて、たくさんの妊婦さんを担当させてもらっています。
記事の執筆者
キジマトモヒト
訪問美容かみのけ・代表 訪問美容師
神奈川県の大手サロンで約20年間務めた後に独立。妊婦さん・子育てママの顧客が多い訪問美容師。信頼できる文献・論文等を参考に、正確性を重視したお役立ち情報をブログで発信中。
施術中にお話を聞いていると、妊娠中は疑問に思うことや不安に感じていることがいっぱいあるんだなぁと感じました。
そこで、妊婦さんの疑問や不安を解消できる情報をお届けしたいと思って記事を書いています。
記事の内容
- 妊娠中に自宅で髪を染めるリスク
- 髪を染めるなら美容院がいい理由
- 妊娠中に美容院で髪を染めるときにどんなことを意識すればいいのか
この記事は様々な文献を調べた結果と美容師としての意見も交えて作っています。
髪を染める前に一度読んでみてくださいね。
\注目記事/
妊娠初期に自宅で髪を染める3つのリスク
妊娠中でも髪は伸びて根元が気になりますよね。
「生え際だけでも自分で染めようかな…」
ちょっと待ってください!
妊娠中に自宅で髪を染めるリスクはこんなことがあるんです。
- かぶれやすい
- 気分が悪くなる可能性が高い
- 産まれてくる子どもにアレルギーのリスク
以下に解説していきますね。
リスク①:かぶれやすい
自宅で髪を染めると以下のリスクがあります。
- 頭皮や肌にカラー剤が付きやすく、気付かずに長時間放置してしまう
- 十分に流しきれないのでカラー剤の成分が残りやすい
妊娠中は免疫力が下がって頭皮や肌がデリケートになります。
免疫力が下がる理由は赤ちゃんの細胞を間違って攻撃しないようにするためと言われています。
とくに妊娠初期は赤ちゃんの形を作っている段階で、免疫力はさらに低くなりかぶれやすくなる時期です。
できれば15週くらいまではカラーを避けた方がいいと言われるのはこのことが理由です。
妊娠中にかぶれてしまうと以下のリスクがあります。
- 薬を使えないことが多く、治るまでに時間がかかる
- 今後のカラーでもかぶれやすくなる
参考資料:日本ヘアカラー工業会Q&A
妊娠中に薬を使えない理由は、薬を使用することで赤ちゃんの生育に影響する可能性があるからです。
日本産婦人科医会のサイトに妊婦さんの薬の服用についてのことが書いてあるので一度読んでみてください。
リスク②:気分が悪くなる可能性が高い
妊娠中(とくに妊娠初期)はホルモンバランスの変化でアンモニア臭を感じやすくなります。
アンモニア臭とはカラーをするときのツンとするあのニオイです。
髪のダメージを減らすために配合されていますが、妊婦さんはアンモニアのニオイが苦手な方が多いですよね。
自宅でカラーすると部屋中にアンモニア臭が充満するので、妊娠前よりも気持ち悪くなりやすくなってしまいます。
リスク③:産まれてくる子どもにアレルギーのリスク
自分で髪を染める頻度が多い妊婦さんから産まれてきたきた子どもは、気管支喘息やアレルギー性鼻炎になるリスクが上昇する可能性がある
ということが山梨大学の研究でわかりました。
美容院で染めていた妊婦さんから産まれてきた子どものリスクは変化なしという結果も出ています。
発表のなかでは原因に触れられていませんが、可能性として
- 自分で染めると頭皮や肌につきやすい
ことが原因だと考えられますね。
参考資料:山梨大学 妊婦の染毛剤使用と生まれた子どもの3 歳時のアレルギー疾患との関連について
妊娠初期に髪を染めるなら美容院がいい3つの理由
自分で髪を染めるリスクを読んだら、自分で髪を染めようとは思えなくなりますよね…
「でも、髪は染めたい!」
そんなときはやはり美容院へ行ってプロにお願いしましょう。
理由は以下の3つです。
- かぶれにくい
- においが少ない
- 産まれてくる子どものアレルギーのリスクが減る
ひとつずつ解説していきますね。
理由①:かぶれにくい
- 染める前にオイルなどを使って頭皮を保護してくれる
- 頭皮にカラー剤を付けないように塗ってくれる
- カラー剤をしっかり流してくれる
- 後処理などで染めた後のかぶれのリスクを減らしてくれる
美容院では髪を染めるために様々な方法を使ってカラーのかぶれが起こりにくくなる努力をしています。
理由②:ニオイが少ない
- 換気設備が整っている
- ニオイが少ないカラー剤が多い
環境を整えたり適切な薬剤を使用したりすることで、ニオイが少ない環境で髪を染めることができます。
理由③:産まれてくる子どものアレルギーのリスクが減る
保護のオイルで
体内にカラーの成分が
入らないようにブロック
&
付かないように塗る
山梨大学の研究で、美容院で髪を染めた妊婦さんの子どもがアレルギー発症率が少なかったのは、このふたつが関係していると考えられます。
\注目記事/
妊娠初期に美容院で髪を染めるときは…
妊娠初期に美容院で髪を染めるときは以下のことを心がけましょう。
- 妊娠中であることを伝える
- 髪が伸びても目立たない提案をしてもらう
- 万が一を想定して忘れ物のないように
- 訪問美容の利用を検討
以下に解説をしてきますね。
妊娠中であることを伝える
「安定期に入るまでは妊娠していることを伝えにくいな…」
と思っている方も多いと思います。
とても言いにくいことですが、なるべく伝えるようにしてくださいね。
また、伝える相手も重要ですね。
- 信頼している美容師にだけ言う
- 同性の美容師に言う
妊娠を経験している美容師や経験豊富な美容師に伝える方がいいのかぁと感じています。
「妊娠していると伝えたら質問攻めされて疲れた」
という声もあるので、ある程度配慮ができる美容師に伝えることをオススメします。
そのようなことが難しいのであれば、訪問美容の利用を検討してくださいね。
体調が悪くなったらすぐにやめてもらう
体調が悪くなったときは無理せず、すぐに近くのスタッフに伝えるようにしましょう。
妊娠後期はシャンプー台の種類に注意
妊娠後期はシャンプー台に仰向けで長時間いることができなくなります。
そのまま無理をすると気分が悪くなってしまうため、シャンプー台の種類は椅子のようなタイプのシャンプー台が望ましいです。
予約のときにシャンプー台の種類を確認できると安心ですね。
髪が伸びても目立たない提案をしてもらう
妊娠をするとその日の体調と相談なので、次にいつ美容院に行けるかわかりませんよね。
根元が伸びてきても気にならないような色味やカラーのやり方を担当美容師に提案してもらいましょう。
必ず聞いてほしいこと
提案次第ではハイライトなどのブリーチを使ったカラーや1度のプロセスでは終わらないカラーを提案されることもあります。
トータルで
どのくらい時間がかかるのか?
は必ず聞いてくださいね。
今の自分の体力がその時間耐えられるかしっかり考えてからにしましょう。
万が一を想定して忘れ物のないように
万が一美容院で体調が悪くなり、病院に行くことになった場合を想定して、母子手帳や健康保険証などをもって美容院に行くようにしましょう。
可能ならば付き添ってくれる人と行けると安心できますね。
訪問美容の利用を検討しよう
訪問美容とは自宅に美容師が伺って施術をするサービスです。
メリット | デメリット |
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移動しなくていい 体調が悪くなったらすぐに休める 周りを気にしなくていい 美容院と同じメニューができるところが多い 美容院独特のニオイがない | メニューが限られる場合がある 自宅に呼ぶ抵抗感 住んでいる地域に対応していない場合も |
妊婦さんは訪問美容を利用することができます。
「訪問美容␣地域名␣妊婦」
と検索すれば、その地域の訪問美容が検索結果に反映されるので参考にしてください。
最近では小さな子どもがいるママさん訪問美容師が増えてきているので、色々と教えてもらえることもあるかもしれませんよ。
【まとめ】妊娠初期に髪を染める3つのリスク
【まとめ】妊娠中に自宅で髪を染めるリスク
- かぶれやすい
- 気分が悪くなる可能性が高い
- 産まれてくる子どもにアレルギーのリスク
妊娠中はなるべくカラーやパーマは控えることが理想です。
しかし、根元が伸びてくると気分も落ち込んでしまうので、せめて妊娠中だけでもプロに任せた方が後々安心だと思いますよ。
\注目記事/
妊娠初期の美容院での過ごし方を解説している記事です。